きなりに含まれるDHA・EPAとは?
オメガ3脂肪酸をご存じですか?
オメガ3脂肪酸は、エゴマや亜麻種子などの植物油に含まれるα-リノレン酸や、魚の油オイルに含まれるEPAやDHAの総称です。
オメガ3脂肪酸には、血液をサラサラにしたり、老化を防ぐ作用があるとされています。
また一般的に、脂肪になりにくいため、ダイエットに効果的な栄養素と言われています。
脂肪酸は「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分けられます。
オメガ3脂肪酸は、不飽和脂肪酸のひとつです。
不飽和脂肪酸は、人間の体内でつくることができないため、食品など外から摂取する必要があります。
こんな話があります。
グリーンランドに暮らすイヌイット(エスキモー系民族の1つ)は、EPAを多く含む魚やオットセイ、アザラシをよく食べます。
動物を常食とし、野菜や果物をほとんど口にしません。
これだけ偏った食生活なのに、心筋梗塞や動脈硬化など、虚血性の疾患がほとんどありません。
デンマークのダイアベルグ博士は10年にわたり彼らの食生活を調べて、ある発見をしたのです。
イヌイットが主食にしているオットセイや魚には、不飽和脂肪酸であるEPAが非常に多く含まれていて、この働きによることが分かった
こんな話もあります。
1988年秋、イギリスの化学者クロフォード教授が驚くべき発言をしました。
日本の子供は、知能指数が非常に高い。頭のいい脳とは、脳細胞間の結び目であるシナプスがたくさんある脳のことで、この神経細胞はDHAという不飽和脂肪酸がなくてはできにくい。このDHAは魚の油に多く含まれている。日本の子供は魚を日常的に食べているから頭が良いのだ
この研究発表に驚いたのが、当時、日本の水産庁で働いていた栄養学者たちでした。
DHAはイワシやサバ、サンマにたくさん含まれているぞ。こんな安価な大衆魚に、そんな作用があったなんて……。我が国でも本格的な研究に着手しなければ!
こうしてDHAの存在は波紋を広げ、たちまち日本の栄養学者たちの間で最優先の研究課題となったのです。
その結果、たくさんの好ましい研究成果が発表されました。
その効果と生理作用は以下のとおり。
- 長寿効果
- 心臓病予防
- 血液をサラサラに
- 血管の若さを維持
- 制ガン作用
- 抗炎症作用
他にも、視力改善、リュウマチ、痴呆症の治療など、多方面にわたって研究がすすめられています。